いろんな「不安」が高じてしまったのかも…。

 こんにちは。「社会福祉士相談所 LOVE」です。

 昨年、小豆島町で6歳の長女を刺したとして、殺人未遂罪に問われた50歳の母親に対する地裁の判決が出ましたね。

 判決は、懲役3年の有罪判決としながらも、5年の保護観察付き執行猶予が付されましたね。

 判決では、胸部に刃物を突き刺した行為について、「死ぬ可能性のある危険な行為」として殺意を認め、殺人未遂罪の成立を指摘しながらも、「うつ病の悪化による心神耗弱状態」だったとして、執行猶予が相当と判断したようです。

 当事業所としては、この方のうつ病や心神耗弱について言及するつもりはありませんし、今回の量刑が妥当かどうかについても判断出来ないけれど…。

 長女が6歳で、母親の年齢が50歳ということを考えると、きっとこのお母さんは、普段から「この子が成人するまで、しっかりと育てていけるだろうか…。」というような不安を常に抱いていたのではないかと想像出来ます。勿論、自身がうつ病を患っているということについても大きな不安材料であったと思います。また、島しょ部という特性上、地域子育て支援拠点事業のような子育て支援のサービス提供事業所ももしかしたら充分に整備されていなかったのではないか。また仮に整備されていたとしてもそういった子育て支援サービスを利用する方の多くは20~30歳代のお父さんお母さんではないかと思うので、そういったサービスを利用することにためらいがあったのではないか。当事業所代表はそんな風に感じております。加えてお母さんの年齢が50歳ということを考えると、若いお父さんお母さんのように、実家の両親(いわゆるおじいちゃん・おばあちゃん)に頼るということも難しい、もしかしたら不可能な状況にあったのかもしれない…。

 なかなか難しいことだとは思いますが、子育て支援事業所や行政のこども家庭福祉窓口で、相談者(保護者)の年齢と近い・或いは保護者より上の世代の方々に相談対応を行ってもらう等の対応を行い、誰もが気軽に相談できる・相談し易い体制を構築することも大切かと思います。

 幸い、保護観察付きの執行猶予となったので、この機会にこのお母さんを支えるチーム連携等の仕組みが整い、お母さんのうつ病の治療も含めて、この一家が必要な支援に繋がれることを願います。

 

 

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