諦めず複数の機関に相談してほしい

周知事項

 こんにちは。「社会福祉士相談所 LOVE」です。

 ひと月半程前になりますが、インターネット上でこんな記事が掲載されていました。

 生活保護受給「車保有認めて」通院や送迎で必要、支援団体訴え

 車の保有が(原則)認められないために、本当は利用した方が良い状況であるにも関わらず、生活保護制度の申請を断念してしまう方も多いと思います。

 実は、「生活困窮」状態を対象とした支援制度は、生活保護制度と、市町村社会福祉協議会が実施している、生活困窮者自立支援事業くらいしかないのが実情です。

 ※生活困窮者自立支援事業とは、簡潔に説明すると、「”家計管理や就業先や住居の確保”を支援員と相談者が一緒に作成する支援計画に基づいて支援する制度」のことです。ただこれも、仕事や住む場所がない方や、家計管理に課題のある方には適した制度ですが、「仕事も住居もあるし、家計管理も出来るけれど、突発的な出来事によって、急に大きな出費に迫られ、結果として困窮状態に陥ってしまったというような方に関しては、制度趣旨とその方の状況が不一致となり利用が難しいという問題があります。

 でも実は、個別の支援方策はたくさんあります。先に”「生活困窮」状態を対象とした支援制度は”と、わざわざ強調して記したのは、生活困窮状態を主の課題として対応する制度はこの2つくらいなのですが、例えば国民年金保険料の免除制度や、障害のある方やひとり親家庭に対する医療費の免除・減免制度や高額療養費制度、またフードバンクやフードパントリー等、個別の課題を支援することによって結果としてその方の負担を軽くする制度は多くあります。

 ただ問題はこれらの制度は、申請先や情報を入手出来る先がそれぞれで分かれており、その全てを把握するのは、実は私たち専門職であっても至難の業というのが正直なところということです。また、国民年金保険料の免除制度や医療費の減免・免除、高額療養費等は公の制度ですが、フードバンクやフードパントリー等は民間団体が行っている場合が多く、地域によってはこういった活動が行われていない地域もあります。

 なんだか、後ろ向きなことを多く書いてしまいましたが、だからこそ、諦めず相談してほしいと思うのです。出来れば民間の機関に。というのは行政機関は、分野毎に担当が分かれているので、どうしても自部門の担当業務以外の制度を案内し辛いということがあると思います。例えば、ハローワークであれば仕事探しに関する情報や助言は多く得られるけれど、医療費の減免やフードパントリーについての情報は持ち合わせていないということが起こり得ます。

 私たち社会福祉士であれば、そもそも社会福祉制度を総合的に把握しておくことが求められる業務ですし、例えばこども・子育て家庭に関する支援機関であれば、こども・子育て家庭に関わる支援制度であれば、仕事のことや医療費のことも含めて、幅広く把握されていると思うから。

 そしてあと2つ、意識して頂きたいことがあります。

 ひとつは、出来るだけ「特定の制度名」ではなく、「こういう状況で困っている。何か方法はないか。」と相談してほしいのです。

 これは、当事業所代表自身がやらかしてしまった苦い経験なのですが、ある方から、”生活福祉資金貸付制度”について詳しく教えて欲しい。」との依頼を受け、当事業所代表としてはその制度を活用した経験がなく、正直なところ不安ではあったものの、「社会福祉士相談所」として断る理由はないので、相談日までにその制度について(だけ)詳細に調べ、申請先や必要書類等をお伝えし、クライエントにその機関に行って頂いたところ、その方の状況では対象外であった。ということが判明したという経験があります。

 言い訳としては、

 ○特定の制度名を挙げられたからそれについてお答えした。

 ○決定権がない当事業所が、生活状況や収入について詳細にお尋ねするのは失礼と考えてしまい踏み込んでお伺いしなかった。

 ○充分な経験がなかったため、「その方はこまっておられるのだからきっと利用出来るだろう。」と安易に考えてしまい、表面上明記されていない内容について踏み込んで確認することを怠った。

があります。その経験を踏まえた今であれば、「その制度についても情報提供させて頂きますが、他にも利用出来る制度があるかもしれないので、詳細な事情をお聞かせいただけますか?」とお伺い出来ると思いますし、こちらに自信がないのであれば、「宜しければ申請先に同行させて頂き、お話を聞かせて頂きながら、一緒に考えさせて頂いても構いませんか?」と提案出来ると思いますが、当事業所が開設後初めて受けた相談での苦い記憶です。

 2つ目に入る前に情報提供として。香川県内でひとり親家庭支援を展開されている、「ひとり親パートナーズ」という団体様が、ホームページ上で、「香川県 市町の取り組み」という、ひとり親家庭に対する各自治体の支援制度をまとめたページを作成されています。「ひとり親家庭」と「生活困窮」は全く別のことですが、最初にお伝えしたように個別の課題に対して活用することで、負担の軽減になることもあると思い、紹介させて頂きました。また、自治体によっては福祉全般のことについて、ひとつの窓口やページでまとめて対応(記載)されている場合もあるので、紹介させて頂きました。

 インターネットって、便利ですよね。ほとんど何でも調べられてしまう。当事業所もかなり助けられております。

 だけど、ここで2つ目の注意点なのですが、「インターネットに全ての情報が掲載されている」とは思わないでほしいのです。先程の当事業所の失敗例にしても、インターネット上に詳細な収入条件やそういったことが掲載されていればおこらなかったかもしれないけれど、そうではない…。

 また、インターネット上で広く公開はしていないけれども、私たち支援者の繋がりの中で、「この団体さんがこういった事業をやっているから、聞いてみますね。」ということもあるし、「当事業所より経験豊富な○○事業所様であれば、何か対応策を知っているかもしれないから、聞いてみますね。」ということもあります。「ひとり親パートナーズ」様の情報に関しても、当事業所代表が先方の代表者様と繋がりがあり、ホームページ上で掲載されていることも知っていたから、先方の承諾を頂いた上で紹介させて頂きました。

 たくさん書いてしまいましたが、「何か手はある可能性はある。」諦めず相談。いえ、問い合わせだけでもしてみてほしいということを伝えたく書かせて頂きました。

 

 

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